王道芸術とは・・・/山種美術館
トーゴー:今、あらためて千住博氏の絵画が観たくなった。
山種美術館へ、行こう。
ハロルド:千住氏といえば、1995年のヴェネチア・ビエンナーレで
優秀賞を受賞し、現在はNYで活動している国際的な画家やな。
トーゴー:氏はNYで活動して、
より「日本の美」が見えてきているのではないかな?
現代アートの中心地といわれる、NYに身を置きながら
美の発信者としての自覚を持ち、純粋に日本と接し、
外から日本を見る事によって、
はじめて見える日本があるのだろう。
ハロルド:大変、勉強家の作家やもんな。
トーゴー:なぜ、今、千住氏の絵か? と、言うと
現代アートは、刺激をエスカレートさせたり、
ゲーム感覚で、興奮度の高いショッキンッグなもの、
よりセンセーショナルなものへと傾倒するところがあるよね。
これは、最近の、俺の考えなので言葉に語弊があるかもしれないが、
悪い言い方で例えると「楽屋ウケ」的な感じの現代アートを
理解しようとするのは、美術鑑賞じゃない気がするんだよ。
本来の「美」じゃないと思うからです。
俺の直感なんだけど、21世紀は、
人々を勇気づけ、癒し、希望を与え、美しいものを観たいという
本来、芸術の持つ「美」が求められてくるのではないかと思います。
ハロルド:氏の作品は、世界中の誰が観ても、
時を超えても、「美しい」と感じさせる絵を描いているなぁ。
まさに神に祈るかのように・・・。
トーゴー:氏はNYに住み、現代アートの流れも把握しながら、
奇抜な作品や、奇をてらったショッキングなものが、
普遍的な「美」になり得ないと、感じているだろうし、
もっと、王道としての、すべてを超える美を追求しているかの様に見受けられる。
ハロルド:かといって、氏の作品が保守的かというと、そうではない。
まさに堂々とした、現代アートやね。
トーゴー:千住氏も、日本人としての誇り、
プライドが強い作家の一人だね。
日本画を世界画へ、インターナショナルに
昇華させようとする熱い信念と情熱が伝わってくる。
ハロルド:しかも、人間的な良心がそこに含まれてんな。
美しいものは、美しい。世界の人々が共通に持っている認識に、
本当の日本の良さというものを全面的に示しているかのようやね。
トーゴー:日本人が「美しい」と感じる作品は、
そのまま世界の人が「美しい」と感じるという作品だね。逆も、またある訳で、
優れたアートというのは、誰から観ても等距離に存在する、
共同してわかりあえるコミュニケーションの事なんだなぁと思わされる。
ハロルド:作り手のイマジネーションを
受けとるコミニュケーションがあり、
相手にそのイメージが伝わったり、
そこからさらに別のイメージを生んだりするもの・・・。
トーゴー:そういった、全ての事柄が「芸術」なのでしょう。
ハロルド:武藤敬司氏がプロレスを「芸術」と呼ぶのが今、わかった!「LOVE」も・・・。
トーゴー:氏も世界中で活躍してるしね。王道でもあるし・・・。
ハロルド:芸術とはイマジネーションと、コミニュケーションの事なんやね!

